これは戸田和幸が以前所属していた事務所のホームページに記載されていたコラムです。海外でプレーしていた当時の戸田和幸の気持ちが書かれています。今現在の戸田と照らし合わせながら読んでいただければと思います。
過去のコラムのため更新はありません。

22日の試合報告

2003/07/28

皆さん、おはようございます。約束通り、22日の試合の報告をします。

先日の試合(22日)はディビジョン1のノーウィッチというチームと闘い ました。結果からいうと3−0。いいゲームだったと思います。毎試合相 手の力が上がっていく中で、我々はボールをキープし、リズムよく展開 し、数多くのチャンスを作ることができ、そしてゲームに勝ちました。

この試合から「きちんとメンバーを選んでチームを作っているな」とい うものを僕は感じ、そして僕自身がチャンスをもらいました。そこまで の僕が悪くなかったからでしょう。そして僕としても、なんとしてもこ こで印象に残るプレイをして、チームに必要な選手ということを証明す るため、精一杯プレイしました。

新聞等でもうご覧になっていると思われますが、実際の僕の声と比べて みるのも面白いかもしれません。本当にサッカーを理解し記事をかいて いるのか、みなさんもチェックしてみてください。この日も基本的に良 く出来たと思っています。後半の方が良かったのは事実ですが、前半か らきちっと仕事をしてきた「自信」の積み重ねが後半に明らかな結果と なって現れたのでしょう。(報道では、前半は調子が悪いとだけ、書か れていましたが・・・)。

今までの所、プレイをしていて相手のプレッシャーを「速い」と感じた 場面は、殆どと言っていいほどなく、そのテンポの中できちんとプレイ が出来るようになってきました。きっとゲーム自体の速さや相手のプレ ッシャーの「速さ・強さ」にやっと自然な形で対応できるようになって きたのでしょう。きちんと相手を視野におさめながら焦ることなく、プ レイでき始めています。この日の相手は決して悪いものではありません でした。守りでは特に前半にきちっと組織で対応してきましたし、バラ ンスを保ちながらなかなかしぶとく守ってきました。そして攻撃では奪 ったボールを素早くサイドに展開し、カウンターでゴールを狙ってきま した。その速さは日本ではなかなか見ることが出来るものではありませ ん。幾度かこのようなシーンがありましたが、僕もサイドのカバーに入 ったり、中央のしっかりとしたマーキングをしたりといった対応で、ゴ ールは許しませんでした。

個人的なプレイについて話しますと、まずいつもどおり素早くボールを 動かし、そして自分もまた動くという基本の部分は、ミスがありません でした。そしてチームの流れを殺さずに出来ていたはずです。ゴールを 奪うまでに必要な準備段階でのパス回し、別の言い方をすれば敵の穴を 探すためのボール回しについて、僕自身このチームの中で仕事が出来る ようになっています。足元でボールを回していても敵にとっては「目の 前」で行われているものなので、そこまで困るものではありません。で すから選手が動き、スペースを作り、敵の「視野」から消えるなかで速 くボールを動かすことで、相手は困ってしまうのです。「誰をマークす ればいいのか?」と。そういう動きの絡んだパスの交換が出来たときに 誰かがフリーになり、大きなチャンスが生まれます。中盤の選手につい ても同様で、いかに相手の「裏」をとるかということ“も”重要です。 但し、みんなが同時に「裏」を取る動きをしてしまうと、逆の言い方を するとみんな「隠れてしまう」ことになり、ボールをもっている選手は 困ってしまいますので、全ては周りとの関係によります。自分で書いて いても、なんか難しいですね。

僕はこの日、1回この動きで相手のディフェンスと中盤の間でフリーに なり、そのままフォワードのスルーパスを出すことができました。簡単 に説明すれば、味方の左サイドの選手にパスが渡ったときに、僕は一度 彼の「横」でボールを受ける動きをしました。味方の彼はフリーで、そ の瞬間に相手の中盤の選手が僕にパスが来ると想定し、アプローチして きました。その瞬間に僕がその逆を取って前に出てボールを受けたとい うことです。パスを受けたときには目の前は大きく開けてチャンスにな りました。とてもいいプレイだったと思います。味方の状況と敵の状況 との両方を良く把握したうえで出来たプレイでしたから嬉しかったで す。みなさんも喜びましょう。

全体的に我々がゲームを支配しながら試合は進んでいきましたが、そう でないときももちろんあります。味方のディフェンダーがボールを持っ てどこに出そうか探しているとき、相手のプレスがきつくてうまくいか ないことも何度かありました。何故うまくいかないのかといえば先ほど 述べたように敵を困らせるポジションを前の選手が上手く取れなかった からです。お互いの「目」を見、一人が動いたスペースを他の誰かが使 う、もしくはそのプレスの中でも速いパス回しで打開していく、そのど ちらも上手に出来ないときがありました。僕も色んな選手の動きを見な がらどこに動いたら上手く展開できるかを、短い時間の中で判断しプレ イしていました。もちろんその中で結果的に「前」にプレイ出来ずに 「やりなおし」のバックパスをすることもありました。

僕の一つの課題、とても大きな課題ですがこういった難しい状況を「個 人の技術と判断で打開できるようにしていく」というものです。

「前」にいかなければ点が取れませんからなるべく前にプレイしていき たいのです。相手のプレスをかわすことができるとその分また幅が広が るわけで、それを目指し、課題にしています。但し、ミスを中盤のエリ アでするということはとても危険ですから、ミスなくできるプレイのレ ベルを上げるということです。僕は今ミスがとても少なくなってきてい ます。中盤のエリアでミス無く、繋ぐということはとても重要なことで すので、いい方向に向かっていると思います。それから「シュート」に 対する意識が何故か高くなっていて、この日は5本も打ちました。シュ ートを5本も打つなんて以前の僕には想像も出来ぬことで自分でも驚い ています。「そこ」にいれるようになってきたということでしょうか。 もちろん「そこは打たなくても外に展開すれば」という場面もありまし た。余計なものは省いていきます。しかしそういう意識を持ちながらプ レイをしていくことが僕には必要ですから積極性は忘れずにシュートも しっかり選択肢に入れながらプレイしていきます。

後半は選手が変わったことがいい方向に動いてよりスムーズなボール回 しが行われ僕自身もよりいいプレイが出来ました。フォワードにぶつけ てワンツーを貰いにいったり、スルーパスを出したり、色々トライでき ました。自分を中心にチームがまわっているなー、という瞬間が何度か あり、なかなかいい時間を過ごしました。

ディフェンスに関してはもうすでに述べている通りの働きを忠実にする ことを心がけ、特に相手の速攻の時や2列目の飛び出しに対しては素早 い戻りからのクリアーなど地味ですが必要な仕事は果たせたと思いま す。継続して仕事の質と量を上げる努力をし続け、「凄い奴」になりた いと本気で思っています。足りないものなんて、山ほどありますがいい プレイをし、試合に勝ち、皆に認められる課程の中で同時に改善してい けたらと思っています。一試合一試合に全てを賭けなければ明日などあ りませんから、一日一日無駄にせず、その日にしなければならないこと に全力を注いで自分を高めていきます。まあみなさんも同じ気持ちでし ょうが。

順調にいっているかどうかなんてことは僕には分かりませんがとにかく 全力でやっていますとだけは報告しておきます。それではまた。

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