これは戸田和幸が以前所属していた事務所のホームページに記載されていたコラムです。海外でプレーしていた当時の戸田和幸の気持ちが書かれています。今現在の戸田と照らし合わせながら読んでいただければと思います。
過去のコラムのため更新はありません。

随分と久しぶりのメールになります。

2003/11/29

随分と久しぶりのメールになります。ご無沙汰して申しわけありませんでした。

正直時間がなかなか作れずしっかりと書きたかったために、このようなタイミングになってしまいました。

前回はリザーブでいいプレイが出来ています、というところで終わっていました。 そして、その後皆さんご存知のように色々なことがありまして今日に至っています。

新聞等の報道で流れたような事実はないものの実際にそれに限りなく似た状況に置かれているのは事実で、監督から「現時点で1軍でプレイするチャンスはない」と言われてもいます。

怪我から復帰して結局今日までに6試合のリザーブマッチに出ました。4試合目は途中で交代し5試合目は45分の出場に終わっています。

前回までのメールで伝えているようにそれまでの自分のパフォーマンスにはある程度の自信をもっていますし、「チーム」になっていないチームの中でも自分の持ち味を出す機会が多く目に見えて得点に絡むことも出来自分のことをある程度アピールすることは出来ていたと思います。

しかしながら怪我から復帰し僕が1軍で練習をしたという機会はわずか数えるほどで常に若い選手とのトレーニングの日々を送ってきました。ある程度試合でいいものを見せれるようになってきてからも、練習は常に2軍で行いそれなりのフラストレーションも溜まりました。

基本的に疑問・質問があった時にはコーチに質問するようにしていますが最初の頃は「まだコンディションがもどっていないから」ということでした。僕が試合にも出始めいいプレイを見せれるようになり自分自身ももうそろそろ1軍で練習し、次のステップに進まなくてはと思ってはいましたが状況は全く変わることなく時間が過ぎていきました。

やはり同じ練習といってもトップと2軍ではその「質」には雲泥の差がありそこでいくら必死にやっていいプレイをしていてもそれはやはりそれに過ぎない。コーチに質問をしても、きちんとした理由が聞けないようになってきてしまい大分焦りました。何故なら僕には時間が限られたものしかなくその中で結果を残さなければここを去らなければならないからです。

そのコーチは僕がここに来てからの付き合いなので信頼が置け、何かあると常に話をしてきましたが彼からの反応が鈍かったため監督に話を持っていきました。

その時に監督から「今君が1軍でプレイできるチャンスはない」と言われその直後に皆さんもご存知の報道が出ました。

どこから出た話かは定かではありませんが監督が話したのは間違いないと思います、そしてその後はっきりしたことは僕は構想外だということです。

そうすると全てがはっきりと見えました何故トップで練習が出来ないのか何故紅白戦にも出ることが出来ないのか、コーチからもその件があってからやっと「監督のプランに入っていない」という言葉を聞くことが出来ました。今監督が探しているのは「パワー」がある選手でそういう選手を中盤の守備的な役割で使いたいとのことでした。実際今セントラルでプレイしているはセンターバックの選手です。

もちろん僕がそういった選手にぶつかって勝てはしません。しかし選手それぞれ持ち味が違いますから、残念なのはそれを試してもらえず、また比べてもらえる機会すらないということです。

怪我から戻ってからずっとそういった状況が続いてきました、最初はまず自分を取り戻すことそれからトップの練習でいいものを見せて・・・と考えていましたが残念ながら練習にすら参加できない状態になってしまいました。

リザーブの試合もいいプレイを見せても見せても状況は変わりませんでした、毎試合「この試合で全てを変える」と頑張ってきましたが最近ではプレイ出来なかったり半分しか時間をもらえなかったりという状況です。

仮に自分が選手としてリザーブの試合にも値しないようなものなら何の感情もなく受け入れますが、残念ながらそうは決して思えず何があるのかはよく分かりませんが今のところ試合での時間も減りつつあります。

監督がいない日はトップと練習が出来、いる日は出来ないという不思議な日々を送っていますが、一緒にトップと練習できるということはやはり今の僕にはとても大切なものです。そしてそこできちんとプレイできる自分を感じて自信を保ちこれからに繋げていきます。

正直こんな状況におちいるとは夢にも思わず長引いた怪我から復帰した時は「さあこれからだ」と期待で一杯でした。しかしこういうことも含めて僕はプロであり、また海外に来ているわけでもちろん腹立たしく悔しい思いは山ほどしてきましたが、だからといって「やめた」と放り出すわけにはいきません。僕のサッカー人生はまだまだ続くし今からが一番いい時期を迎えるはずだから。そして自分自身に思うことは絶対に挫けるなということと失敗を恐れたり主張することを忘れるなということです。実際コーチと繰り返し話しをすることによってトップで練習する機会も持てましたしリザーブリーグでプレイすることもまた出来るようになりつつあります。練習は試合のためにあり試合をすることでしか自分を本当に意味で保ち成長させることはできません。そういう話をすることでなんとか環境を保ち時間を無駄にすることなくやれていると思います。

今のまま時間が過ぎていけば僕は間違いなくここを去ります。しかし自分が負けたとも失敗したとも僕は思っていなく自信は残っています。それはここにいる今までの時間の中でぼくが自分で必死に作ってきたものでそんなに簡単には崩れません。

毎日の練習、試合全てにおいてベストを尽くしてきました。その中でもちろん失敗もありましたが、全ては血となり肉となり僕のものになっています。若い選手達と練習をする、クオリティは低く彼らの集中力の低さ同じミスを繰り返す様を見て苛立ちやる気を失いかけたことももちろんありますが、なんとか踏みとどまって今日までやってきました。何故ならこれは僕の夢だからで、そんなことで自分自身を駄目にしてたまるかと言う気持ちがあったからです。今ここに自分がいるこの事実は紛れもなくそうであり逃げるかやめるか歯を食いしばって頑張るかしかありません。僕はどうしてもここヨーロッパで成長し自分の力を証明したい、だから絶対にやめない。

自分にそんな状況すら吹き飛ばすくらいの実力があったらとも思いますそうすればこんな思いはしなくてすむのですから。自分が成長するために、ただひたすら努力する。何があっても絶対に負けない気持ちがあればきっと「その時」は来ると思っています。周りから見れば確かに僕は失敗しここを去らねばなりませんが僕は自分を信じていますし信じるに足ることをしてきました。もしこちらでやれるチャンスがあれば迷わずそれを取るでしょう。今度こそ今までの悔しい思いを爆発させて目にもの見せてやります。

日々の練習で見せている今の僕のプレイ自身が僕を今支えています。一日も早く大観衆の前に立ち思いっきり自分を表現したい、それだけです。

僕のメールがなく心配してくれた人もいれば怒っていた人もいたかもしれませんが、この場を借りて謝ります。すみませんでした。

今から新しいチームを探すことになりますが見つかることを祈りながらまた毎日頑張ろうと思います。

それでは、また。

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