Jリーグ第12節 アビスパ福岡戦を振り返って

2006/05/08 電話にて収録
2勝目おめでとうございます。
いやぁ、ありがとうございます。
良かったですねぇ(笑)
そうね(笑)いつも通りひやひやする場面も多いんだろうけどね。なぜか、一応0で(笑)失点ゼロで切り抜け最少得点で勝つと(笑)
プラン通りか?(笑)
まあ、プラン通りだね(笑)シュートを倍撃たれてるのもプラン通り(笑)ポゼッションされてるのも狙い通りだね(笑)
ははは(笑)
最後のフリーキックもこれ、プラン通り(笑)
なんか、「戸田選手からのアドバイスがあった」みたいなことを駒野選手が言ってたけど?
うん。あの瞬間は相当偉そうに提示はしたよ。
何て?
近かったからさ。壁の上を越えるのは難しいと思ったんだよね。雨だから浮きづらいし。
うん
これで、「壁に当たって」とか「バーの上を越えて」終わっちゃうくらいだったら、キーパーサイドに早くて低いの蹴った方がいいって。絶対にはじくと思ったから。雨だし。だから、そこにみんなで突っ込んだ方がいいんじゃねぇかって話はした。
なるほどね。
で、駒ちゃん(駒野選手)と話してたらみんなが集まってきて、「よしそれでいくぞ!」みたいな(笑)
あれは完全に会議になってたからな(笑)
うん(笑)あの瞬間にすっごい意思統一が出来てしまって(笑)知らず知らずのうちに5人くらい集まってきて。
何の会議かと思ったよ(笑)
一応、議長だから(笑)
戸田議長ね。はいはい(笑)
でも、彼が見事なボールを蹴ったからね。あれはキーパー無理だろうな。見えないだろうし。あれだけ低いボールが足元に来たらまぐれで体に当たるかってぐらいだね。
そうだね
試合の展開がああだから喜んだっていうよりは、あの瞬間の一体感に喜んだっていうところがあるんじゃない?
おお
みんなで話をして「じゃあ、それでいくぞ」っていう瞬間の一体感みたいな。それで決まって「やったぁ!」みたいなね。
あのあとみんなすっげぇはしゃいでたもんな(笑)
うん(笑)
すっげぇ喜んでたよ?ベットも(笑)
ああ(笑)
まあ、あのキックが入ったから良かったけど、後半はやばかったね。
うん。そうだね。
でも、前半はそんなでもなかったでしょ?今までのディフェンシブって感じがあんまりしない。
そうだね。そこまでじゃないよね。後半はどうしてもおされるねぇ。
それは何で?
うーん、なんでかなぁ。知らず知らずのうちに圧迫感があるのかな。攻め込まれるっていう。
選手の中に?
うん。クリアボールが小さくなったり、そういうところから相手の攻めが続き始めちゃって。で、いつの間にか前と後ろがパッと分かれちゃって。そういう感じはちょっとあるんだよね。
ああ
別にたいして相手の勢いが変わってるわけじゃないんだけどね。まあ、ちょっと交代があったりとかはしたけど。
薮田選手が入ったね。
うん。でも、だからって「特別怖いか?」って言われたらそんなこともなかったけど。どうなんだろうね?
後半からは確実にやられはじめたもんね。
うん。なんかアップアップになっている印象はあるね。後ろが。クリアとかおかしくなってるもんね。
ああ
あとは体力的にも。俺はこの試合のポジションって大宮の時とは違うからさ。この試合は基本的には3バックの前に陣取ってて、左右のサイドバックのところは浩司(森崎選手)とベットが見る感じだったから。あんまり前にも出ちゃいけないし。基本的にはディフェンスラインの前できっちり仕事しながらって役割だったから。
この試合は完全にワンボランチって感じだったよね。
うん。浩司とかベットのエリアのこぼれ球のところまではなかなか出れないし、出る必要もないから。そこらへんで拾われる回数が後半は増えてきたかなって。前半はよく競れてたんだけど。
そうだね
そこらへんなのかね。
後は単純な運動量の問題?
うん。まあ、落ちたんじゃない?後半入ってから。やっぱり浩司とかは若干疲れたんじゃないかなぁ。慣れてないしね。あのサッカーに。今の広島のサッカーに彼はまだ慣れてないから。「いやぁ、きつい」って言ってたもん(笑)
ああ、そう(笑)
まあ、要領をつかめばまた変わるんだろうけど。
今は常に追いかけないといけないからね。
うん。「相手の両サイドバックはあんまり自由にさせたくない」っていう理由で、最初からサイドで近くに行けるようにベットと浩司を置いて、俺はその真ん中にいるっていう感じだったらしいけどね。だから、俺の仕事はそこに対してのフォローとか。相手のボランチのところがあんまり離れてたら出る必要がないから、トップに見させてたんだけど。ただ、そんなにバランスは悪くなかったとは思うけどね。
うん。前半は良いバランスだったと思うよ。
うん。サイドのところで狭くして相手がミスしたりとか。結構そういうことが多かったからね。
そうだね。相手のミスが多かったかもしれないね。試合を通して。
まあ、雨っていうのも多分あるとは思うけどさ。でも、少なからずきっちり辛抱強くやってると、どっかで相手のミスが起こるもんだから。それは大宮の時も感じたけどね。
うん
それがバルセロナだったらミスはしないんだけど(笑)ただ、まあ如何せん、前に進めないでボール持ってる時って少なからず焦る感覚は出てくるから。サッカー選手って。持ってりゃいいじゃんって思うんだけど。何か消化不良で動かしてる感じになって、どっかでミスが出るもんだから。だから辛抱強くっていうのは大事かもしれないね。今のやり方だとなおさらね。
ああ、そうだね。
うん。「とにかく取りに行く」って感じじゃないから。まあ、でも、俺のところでカットしたりとか、ちょっと低いけどね、エリアがね。取った後がまだまだ課題なのは間違いないんだけど。取った瞬間に浩司とかがもっと顔出して、そこで一仕事してもらえればいいなっていうのは試合中も言ってたけど。そこはちょっと彼も勇気出してね。トップと後ろのつなぎのところにもっと入って。で、出来ればサイド変えたりしながら早く攻めるっていうのはあったらいいな。
うん
俺は1回相手の縦のボールカットして、その瞬間に寿人(佐藤選手)が走ってたから、ちょっと難しいボールへの入り方だったんだけど、そのまままっすぐインステップで蹴って、ほとんどドンピシャで行ったっていうのがあって。
あったね
雨だったからワンバウンド目がちょっと滑って、出てきたキーパーにクリアされちゃったんだけど。でも、基本的にはいつもあれを狙ってるから。あれがもし入ってたらすごく嬉しいプレーではあるね。まぐれじゃないから嬉しいね。惜しかったなと思う。ボールの距離も長かったけど、一枚ディフェンス超えてあいつのところにピッタリ入ったから。俺はちょっと上手いんだなって(笑)
上手かったらちゃんとアシストになってんだよ(笑)
うん(笑)まあ、でも、あれは難しかったわ(笑)あれを狙うことが大事だな。取った瞬間にあそこをちゃんと見れてるっていうことは悪くないからね。
うん。カズユキの位置から寿人選手まで出せればね。
うん。一応、インザーギを目標としてる寿人選手だからさ。こっちも応えてやらないと。インザーギが死んじゃうからさ。
そうだな。飛び出しの生きるボールを。
そう。本当にあいつはちゃんと走るからね。
そうだね。彼も良く走ってるよね。
で、俺が今回感じたのは、後半30分を過ぎてからのお前のサイドチェンジ。
おお。あれはいいボールだった。
うん。すごくいい感じに出せてた。
俺がサイドチェンジ出して、駒野がクロスを入れて、そのこぼれを俺がまたダイビングヘッドで駒野にってやつだね?
そうそう。あれはいい流れだった。
やっぱり、ああいう時間があるといいし、ああいう時間を自分が作ってる感覚っていうのはサッカーしてて楽しいよね。守りでも自分の時間が作れるけど、人が見て評価するのはひょっとしたらあっちかもしれないから。
まあ、わかりやすいしね。
そう、わかりやすい。でも、それも大事なことだから。ああいうのもあると楽しいし、「これは俺が作ってるんだ」っていう感じになるよね。
うん。駒野選手と寿人選手とはいい感じに出来てきたんじゃない?
うん。そうだね。前半も上手くこぼれてきたのをダイレクトで左足のボレーで駒野のところにサイドチェンジしたりとかね。彼の動きが目に入るというか。
ああ
ここでのサッカーっていう意味では「あいつをどのタイミングで」っていうのがわかってきた部分がすごくあるんだろうなって。それは寿人に出したボールも多分そうなんだろうし。「ああ、ここは寿人なんだ」っていうのが瞬間で判断出来るようになってきたのかなって。それはそこそこのレベルのつながりだから。大事にしたいなとは思う。そういうのをもっとたくさん出来るように。
なるほどね。
あと、やっぱりサイドチェンジっていうのは大事だしね。今はなかなか作りづらい状況ではあるけど、そんな中でもサイドチェンジが入ればいい展開にはなるからね。
そうだね。
とにかく展開をよく読んで、こぼれ球をとかをなるべくたくさん拾う中で、そのままサイドに散らしたりとかね。結構あるんだよね。そういうプレー。この試合もこぼれ球をそのまま右サイドに持って行ったりだとかね。
あの形でも攻めの可能性は見えてきたと思う。
うん。無くはないんだよ?絶対に無くはないんだよ。あの形でも。どこに意識を持ってやるかだから。そんなのはどんな形でやってもあるからね。決してやっているサッカーがとんでもないわけじゃない。その中でいくらでも出せるんだよ。それを少しずつでも出すようにしていけば、堅い守りで早い攻めで。その中にちょっとサイドチェンジが入ったり。確かに守備的かもしれないけど十分サッカーとしては成り立つと思うんだよね。
そうだね
別にバルセロナのサッカーをする必要もないし、出来ないし。それはバルサだから出来るんだし。レッズのサッカーだってレッズだから出来るんだし。だから、今の良いところを残したりとか、足りないところを足せば、それはそれでサッカーとしては成り立つからね。今はそこを目指していけばいい。
前から言ってるけど、「簡単に前に蹴ってそのまま相手ボールにしちゃう」ってのを、まずどうにかすることからだね。
そうそうそう。そうなんだよね。そういうことなんだよ。それだけでだいぶ変わるから。でも、今度はその時に違う問題が出てくるんだけどね。攻めた時には必然的にうちのラインも上がるから、その時に今までみたいにゴール前に人数が多い状態で受けて守るんじゃなくて、今度は相手をつかみに行かないといけないから。
うん
たまにね、ちょっといい形で攻めた時に、うちのFWがボールに近くてプレッシャーをかけ始めてるのに、そのまま寄せちゃえば相手は困るんだけど、今はそういうところが頭に無いから反応しないでつながれちゃう。で、「ああ、もう下がろう」っていうのが何回かある。
ああ
その相手に取られた瞬間に「今、行けるぞ!」って時に、例えば寿人とかがポンって入ってくれるんだけど、その周りが反応しきれなくて。相手からすればラッキーって展開になって、「ああ、もう下がろう」っていうのはあるね。
そうなんだ
うん。変な言い方になるかもしれないけど、俺は瞬間に感じてるんだよね。「ああこれはいけるわ」とか「寿人行ったわ」とかね。だから声を出すんだけど、反応しきれないことがある。今度、少し前のエリアでプレーし始めたときに大事なのはそういうところ。
引き続き連動性ってことだ。
そうそう。そういう時はまず早く取りに行く。行ける状況だってもっと敏感に反応しなきゃいけないし。その方が相手は困るし。後ろのDFも前に出てつかんでおかなきゃいけないしね。で、誰かがしっかり余る。それは自陣のゴール前で守るシチュエーションとはまた違うから。
うん
だから、「ずっーと守ってて、縦パス一本で」ってやってると、あんまりそういうシチュエーションが起きないけど、逆に守った後の攻めが上手い具合に進んだ時は絶対に押し上がるから。今度は押し上がったときにそういうことをキチッとやらないと、逆に相手のカウンターでやられることがある。今のところは大丈夫だけどね。
まあ、今のところは「引く」っていうのが前提になってるからね。
うん。ただ、そこは行けるんじゃねーかっていうのはあるし、「行けるときは行かなきゃだめだろ」って話はハーフタイムの時によくしてる。
なるほどね。
あと、俺、ちょっと気になってるんだけどさ、
うん
イエロー3枚目もらったじゃん?
ああ
で、誤解の無いように言っておこうって思ってるんだけど、俺はここ3枚のイエローはすごく有意義だと思ってるんだよ。
ははは(笑)
まあ、大宮戦の大悟選手に抜かれた時のは微妙だけど(笑)でも、その前のマリノス戦の1枚と今回の福岡戦の1枚。あれはナイスファールだと思う。
ああ、まあね。キーパーキックのやつか。ちょっと嫌な位置で入れ代わったよね。このままドリブルで行かれるとちょっとどうかなって。
うん
俺、引っ張ったのかな?ちょっとよく覚えてないんだけど。
引っ張ったよ(笑)
引っ張ってんのか?(笑)でも、倒れるような力では引っ張ってないはずだよ。それは間違いないよ。
はは(笑)
でも、本能で出ちゃうね。あのシチュエーションでは。あれで手が出なかったら俺はボランチできねぇよ。申し訳ないけど。
そうだな
ちょっと嫌な入れ代わりっていうか。俺も予想してなかったけど。予想してればもうちょっと違う準備も出来たのかもしれないけど。あれはキーパーキックでしょ?
そう。下田選手から直で相手に渡っちゃったやつ。
そうだよね。
マリノス戦の時も、いい感じに攻め上がったときにボールを取られて。で、カウンターに入る瞬間にお前が体を当てて。
そうだね。
だから、今回もらってる累積以降の計3枚。そのうち2枚はかなり有意義だと思ってるよ。
まあ、そういう見方もあるね(笑)
でも、そうやって見ておかないとさ。
そういうシチュエーションがないと俺もしないんだけどね(笑)
過剰な責任感(笑)
でも、あれはちょっとダメだったなぁ。
何が?
脳みそが気づく前に手が出てたから。でも、本能だからしょうがないけど。あのシチュエーションは。
まあ、せめてここではナイスファールって言っとくよ。
うん。
で、これで2勝目。
そうね(笑)2勝1分で勝ち点7だよね。ようやく勝ち点10まで来たね。いやあ、少ないね。少ない。
まあね。で、Jリーグは中断期間と。
そうだね。あとナビスコが3つ。
で、ワールドカップに入って行くんですが、とりあえずはまた来週、ナビスコの後かな。
そうね。でも、そろそろワールドカップの話題が楽しくなってくるわ。
ワールドカップの試合で1回やろうか?
うん。全然やりましょう。
何かの試合でね。
うん。まあ、誰が選ばれるのかって話も出てきてるしね。うちの2人もね。特に寿人みたいな立場の奴は今は大変だろうしね。でも、結果出してるからね。本当に少ないチャンスで。それは立派だと思うし。
うん
どこまであいつのプレーを見てくれてるのか、わかんないからね。見に来てはないから。「今、勢いのあるやつ」って中では間違いなく候補に入ってくるからね。今っていうかここ最近ずっとね。
彼は一生懸命やってるから。
まあ、アルゼンチンじゃサムエルだサネッティが入らないとかね。
そうなの??
うん。かもって話よ。みんなデリケートな時間をすごしてるんだろうなと。過ごしてない俺は情けないなと(笑)
でも、戸田和幸とVS FOOTBALLは南アフリカ見てるから。
ああ(笑)
マジだよ?
うん(笑)
まあ、ルーニーみたいに怪我しちゃった人もいるしね。よりによってルーニーだからね。
そうだねぇ。
それとは全然違う話だけど、「ファンニステルローイが試合のスタメンに入ってないから怒って帰っちゃいました」とかね。
え??そんなのあったの?
今日、何かに書いてあったよ。やっぱり外人はそういう主張のケタが違うなと。日本人なんか絶対しないもんね。
だってスパーズの時なんかロッカーすごかったんでしょ?常に大ゲンカでしょ?
うん。俺が引いたから。引いたというか俺が圧倒されたからね。
ああ
やっぱりそこらへんの自分に対する自信とか血が沸騰したときの行動力とかさ。もちろんそれが良い時もあればダメなときもあると思うんだけど。でも、やっぱり向こうのやつらってのは血がたぎってるなと。常に自分の考えを相手に伝えたりだとか、「これがしたい!」とか「これをしてくれ!」とか。そういうことを超一流の選手がやる中で、とてつもない連携が生まれるんだなって。
うん
あいつらはまず自分の主張が先にあるから。個人として自分がいい思いをしたいっていう感じの欲が強いから。お互いにそういうものを出してぶつかった結果、妥協点を見つけたりだとか、とんでもないプレーが生まれたりだとか。
まずそこからなんだ?
そう。まずそっちなんだよね。日本人の場合は逆じゃない?まず平均点取るじゃない。平均点を取ると平均点が常識になるからさ。そこから上のところを出していくのは難しいよ。そういう雰囲気にもなりづらい。まあ、どうでもいいんだけど(笑)
だからお前は浮いちゃうんだな(笑)
そうそうそうそう(笑)ただ、向こうでも全然まとまりきらないで終わっちゃうとかあるけどね。収拾つかなくてね。あいつら謝んないからね。なかなか。って言うか、絶対謝んない(笑)
そういうところはすごいよな。
うん。ちょっと脱線したけどね。
そういう話も含めてワールドカップ中は何かやりますか。
ワールドカップ中はそれはそれで面白い話になるだろうしね。
じゃあ、とりあえずは次回のナビスコカップ。新潟戦。
うん。だね。
また試合後に。
うん。よろしく。